つながっていこう!
何やら某スーパーマーケットの駐車場白線を電車ごっこにみたてたような構図。昔は車両を移動販売の売り子さんが回って来て、駄菓子屋の店先や寅さんばりの見世物がたちまち出来上がる光景を再現して純昭和的愉しみであった。
さて、訃報に入るが。紛れもない初回ふれあいの旅でも36年前に移動販売員が貸し切り列車らくだ號連結に「さあいらっしゃい・いらっしゃい」とにぎやかに菓子飲料を売ってさるく趣向が。その寅さん役を企画実行したのが本日の告別式で最期の別れを名コンビ永山昌彦さんと無言で交わしたご当人「齋藤計行さいとうかずゆき」さん。車内放送で「さあ、日南線のトンネルの数はいくつ?」と沿線の実況をした坂本智子さんの声、内海からの絶景太平洋への歓声は北郷に入るにしたがい「ひとつ、ふたつ、みっつ目」と真剣なカウントに変わる。
今秋オープンのJRアミュプラザあたりは、長いホームへ直接アクセスできる空間を活かし256人の旅人を日帰り飫肥の旅四両編成へ不便なしで。新聞記事には国鉄日南線存続の願いを込めの脚色も。その自信あふれる活躍の斎藤さんと坂本さんの最後の邂逅が病院のホールだったとは。
齋藤さんというより清六清六と親しみを込め呼ばれた男。64歳で仕事からもかってのボランティアシーンの仲間たちとも別れ、次のステージへと姿を消した。