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UMKギャラリー

2015年6月20日 UMKギャラリー はコメントを受け付けていません

UMKギャラリーで、こころの杜と題して、国富町の障がい者施設天領の杜「書」教室の展示会が来週頭まで開催中。土曜の午前・午後お邪魔した。千客万来となり、ボランティアビューローの賑わいが再現されたようなデジャブなテレビ局ならではの空間。
局の玄関に立ち、雲行きを見ていると天気コーナーに映り込むからと注意された。そう、画面では精選された美女らと笑いが席巻するが、日常の細やかな人つながりは描きがたい。なれば自身で渦中に入らずんば虎児を得ずってとこか。発信はするが、吸収理解編集しがたき人々の側になれば、なおさら共にあることの安心を共有せねば。あなたがたが安心できなければほんたふの安心は創れない。そんな思いが駆け巡る局の一つのスペースを借りた1日を振り返る。
 午前のプログラムを書展鑑賞にあてたどんこやメンバー、菊永恵子さん森奈都子さんが後藤職員とやって来た。今展のプロデューサー兼書の指導者生駒新一郎さんの呼びかけに応えてくれた。斎藤泉とのここでの二人展の実績もある菊永は慣れた雰囲気で、乙女チックな森はTV局ロビーの華やぎやポスターにも好奇の眼を。完璧なバリアフリーにして大理石調のトイレの清掃婦の気遣い等、おもてなしの基本が身につく好環境の一角を拝借して、次々に人出が続く。ふれあいの旅実行委員会OBOGの日高健太&本田春加。東京帰りの野海実行委員長、造形作家、吹き矢山元氏、飛び込みの自閉症娘さんとの母子、Mr&Mrs池上、生駒同級生氏などなど。
 特に、野海さんを囲んでの輪の中に一瞬”怖かった”原宿警察署のエピソードが読解された時には、ひときわボルテージが上がった。生駒プロデューサーが要介護度では上回る作家たちとのワークショップの醍醐味を解説した作品から影響を読み取ろうとするお客たちにはオマケだが、何が怖かったかといって実際新宿と原宿の境に位置するロケーションにある警察署にトイレを頼もうと駆け込んだが、一千万都市の警察署のトイレは用を足す雰囲気とはかけ離れた場所。
子供には罰せられるぞという懲戒の代名詞の警察は、お上りさんの電動男に訓示はするものも、リラックスさせて、気持ち良くトイレをすまさせてあげるおもてなしは勉強不足のようだ。いつもトイレで大笑いするエピソードをカミングアウトして、トイレ介助の基本を提言しておこう。
 もう故人になられたが、田中達昭さんは野海さんを介助する時、恥ずかしがるな!と自分もおちんちん出し人類皆兄弟式に励まされた。その大胆さにカルチャーショックを受けた野海さん、拾数年を経てパフォーマンス集団とも邂逅し、繊細なこころが次第に強く成長していった。そんなものだ。しかし、生警察署トイレは怖かったのであった。

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