復活LIVEの日
男性ボーカル不在補充を理由に昨夏より月二回の練習に参加させてもらっていた。そして我がバンドNMMは先週のおちあいたかみちと仲間たち新春コンサートに出演した。会場は若草通2ブロック目ポールスタービル6Fのガーラムという名のライブハウス。野海さんとともに激烈な鑑賞体験をした3年前の文化ストリートの内部に迷い込むことなくハウスに到着すると、メインの三人が演奏中。通常1000円の入場料のところを軽食付きの今夜のチケット代を払いギターマンと客席に座す。すると電動車椅子の男性が前の席に来ていた。声をかけると驚いた!と振り返るのは野海さん。隣は池上さんであった。落合さんからのFB招待を受けた模様。まさか、水曜日のメンツがここで顔を合わせるとは両方とも予測なしだったので、何回も驚いた!という言葉が出た。私も条件反射のようにテーブルのから揚げを野海さんの口に押し込んだ。とにかく封印されていた県ボラ御用達バンド弁財天以来、ボーカルという激しいプレイをやって、いささか疲れ、間に合う終バスに乗り込み、バンドのふり返りに参加することなく失礼にも退散した次第。
でも、知り合いがいてくれたことは心強い。そして、できる限り自由度を維持している生活者たちと大声を上げ遊びを共有できる稀な体験、非日常であった。カラオケルームより解放感があり、なまの迫力と息遣いに接してくれるお客さんになってくれる婦人たち、紳士たちの様子を観察する余裕は吹っ飛んでいたが、観衆からの力と融合する磁場にいたのだ。こんな時の感じは、先週完成した「君は歌うことができる2」(野海靖治台本)で仮名ながらも、主人公らしきテツオが師と仰ぐ、現実に存在した周りにエネルギーを放っていた故人、友井絹子さん稲垣政安さんが返してくるオーラが自分から飛び出す電磁波と混じり合うようなドームを形成するってところ。つまり自由の倍増ドーム。そんな小一時間を演じ観られ溶け合った。
音を楽しむ時の乗りをボランティア活動時の気持ちの満たされ度と等質と感じた日々が新年の矢先に復活した。次はメンバーの仕掛け人安藤義人さんの還暦記念コンサートの4月1日の夜、同所にて。偶然にも会場に自由者野海さんが来ていたことで、自由度の質を上げてくれた。そんな野海さんとて、ヘルパー利用を排しても自由度を上げる時にはそうしたいと悩んでいることも普段から強調する。だからこそ、制度に、あらゆる制度という方針、もしくは過剰な時はサービス側にも遠慮していただくという自由度が普通の社会にしていくための助力にボランティアは視線を持つのが良い。そのことを自発性と呼ぶ。そうして主義や制度が行き詰まる時、オルタナティブが道を照らすように先駆性、誰よりも創造性と想像性をひらめくようであらねば。皇室典範の話題にかまびすしい年初。自由者の権化野海さんは、トイレ休憩中に既存の天皇制度も予測される元旦改暦も社会的には迷惑な話と筋の通った持論を出す。もっとも忙しくない時期を見据えた切り替えにすべきと。いつもながらうなずかされた。