市民力へのアプローチ
30回のふれあいの旅の始動・事前交流会の朝を迎えた。60名に設定した定員に遜色のない集客を果し、これまでの無事故記録も延ばす確信も自負したい。それでも明るく立ち上がろうとする不屈の精神にリスペクトするボランティア活動の灯火。たった一人でも動こうとする明かりがほの見えたなら、きっと呼応するボランティアが現れる。そんな見通せる距離感を保つ為に、主体である協会は事務所を33年開き続けている。会員同士の支え合いにより。高層ビルから見下ろせる規模にはならず、一時は退去の命も乗り越えた秘めた力も発揮して、借家の2階くらいのささやかな燈台を維持して建て、活動したい人の登場に応え続けるミッションを堅持。「ふれあい」事業にしぼって。
さて、写真の新しい活動のイベントに参加したので少し我が領域の活動界を俯瞰してみる。2回ほど前月曜日事務局ボランティアの村田晋吾さん(イケメン芸人兄)と手伝わせてもらったので現在の様子を垣間みる好機となった。若いママひとりの活動が波紋を広げている様子に、アンケート用紙には「また、郷土を誇れる気持ち」と記した。のだが、web検索すると後半の盛り上げ役放浪の作曲家は佐賀在住。前半の講演は人気のある地産みやざき中央新聞編集長だったので、投函してしまったアンケートの「宮崎の井上ひさしとビリージョエルと賞賛した」のは手遅れだが訂正。若いママさんの感涙に会場も言葉にならないまとめであったが、いのちに特化した活動は勢いを得たようだ。感動しすぎるのも活動の身の丈には支障来す数々の事例は当然ある訳である。冷静に舵を執る事こそが必定。できれば手渡して行けるようであれば良い型。それも社会全体のひとりひとりへと。行政の制度化などというおおそれたことより、講師が言う「情」に訴え、それが自然な常識になってこそ夢実現というところか。若いママから泪が消える日も見えてきた好イベントであった。
このイベントというやつには、泣きはしないが鍛えられた。ビギナーズラックで800人規模の青島での成功に端を発し、日本財団の豊かな補助金啓発イベント、県主導のイベント、正式委託事業と33年間には、係わった実行委員に格好の学びの場を単発ながら展開してきて、県ボランティアの旗をひるがえしたものだ。
また、会員主体のイベントからも学んだ。古い記憶には「地球村」高木善之講演会なども誘われ聴衆に回った。
(盟友の落合たかみち氏が歌で参加ということで、)環境問題啓発のうねりは大きいものがあった。直後に震災やオウム事件もあり、感動や驚きに人々が活動だましいを揺さぶられた頃だったのか。ただ、組織維持の経費と営利の整理が伴わないと初心の貫徹はかなわないという点もあり、2014年現在はその点はなお、困難さを増している。そう振り返ればバブル経済の余波で活動したい意欲も高まったのか?
例えば、訃報に接し驚いたが気さくな市社協マン、西村寿一郎氏が県社協に出向していた時、上々颱風クリスマスコンサートをぶち上げた。震災前の奥尻・普賢支援ゲリラライブ泉谷しげるを日南大學とコラボレーション。
田野の専門校学生イベント。それに触発された前出の日本財団補助金啓発イベント。それぞれ参集した実行委員は今は散り散り、中年リーダーとしてそれぞれの場で、また活動の灯火を掲げる時を模索しているに違いない。
そろそろ、本日開催の事前交流会に向かわねばならないが、ともしびと云えば延岡市ボランティア協会がコラボする薪能のシーズンイン。市民力市場を名乗るにふさわしい延岡らしさ。当協会の副会長をお願いしている松下会長らの地域づくりの戦略は確固たるものが。夕べ観たDVDと円ブリオイベントが交錯して浅いボランティアともしび論となったが、あああそこを訪ねてみようという燈台の火をともし続ける、活動に目覚めた人のちいさな心の灯火を見逃さない初代事務局長宮田三男の言葉を今日も守りたい。
なお、観たDVDは湊かなえ原作をゴールデンスランバーの監督が爽やかに描いた「白雪姫殺人事件」。参加したイベントはワンオンリーいのちの会から円ブリオの会に進化する講演会。