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足湯ボランティアの知〜湯浅誠講演会

2014年12月25日 足湯ボランティアの知〜湯浅誠講演会 はコメントを受け付けていません

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たまたま寄ったろうきんのポスターで識り、これは行かねばと申し込んだ「湯浅 誠 講演会」。忘れない内に振り返ってみる。
佐伯市講演から日を空けず、宮崎日日新聞社のシンポジュウムにも先月初めに呼ばれたとのことで馴染みの地ということで落ち着いた話ぶり。
子どもの貧困が紙面で取り上げられていたのに確かに読まなかったので手を挙げられなかったのは、恥ずかしいことでもある。
繰り返し使われた言葉は「頭の中の洋服ダンスに何着有るか?」を柔軟な思考とサブテーマの今、私たちにできることの実践編を説かれた。
主催が労働組合ということでリーダーが資質を向上させにくい風潮の格差社会に小さな積み重ねとしての多彩な覇気を求め連帯を広げる趣旨に繋げられた。
簡単な隣席同志の会話も仕掛けられ、堅い外観の聴衆に自分の頭を使わせる場面も。その問いは「精神科の医者が被災地で、相談業務をするのにどういう手を使うか?」斉藤環医師がわざわざポンプ式血圧計で寄り添う作戦を思いついたエピソード。

焼いた餅を上下に延ばすジェスチャーで表された閉塞感に満ちた社会。やたらと上下を気にしなければならない。そこから脱却する方法に手をあぐね、抗うことの困難な今。マクロを語りたがるが、ここではミクロに自分をどう変えていけるかが、そして掴んだやり方で解決に進むという各人各様の新しい腕の見せ所にかかっていると、聴衆の覚醒を励ます内容であった。自己責任社会とは批判が先に立ち、声が出せない、届かない、聴く手立ても不毛な情況を作り出してしまった。
そんな被災地からのアイデア「足湯ボランティア」が個の気持ち、集団の気持ち、ひいては地域の抱えた大切な未解決部分を引き出す「場」を創出させていることを評価しながら、人が集まらない、活性化しないという問題を突破できる実践なのだと開こうとしていない知恵を奮い立たせることを強調。それが、服の例え。
後半は島根の離島が活性化している事例に。知人らが職を辞してまで地域づくり、仕事づくりに取り組む魅力は、社会活動家を名乗る自身と重ねる。ホームレス支援からはじまった経験。失敗も成功も数多く済ませる内に多彩な手立てを思いつかざるを得ない1969年生。法政大学教授にも就き、切実な学生らとともに活動を通じ、鍛える役目の側にも在る。

新聞記者とも打ち解けた夜が楽しみと会場を出られた長身に毛糸のジャケットとおしゃれでも社会活動を楽しむ姿は新中高年世代の旗手のさわやかさがあった。

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