宮崎県NPOマネジメントアドバイザー意見交換会「研修報告」協力
NPOマネジメントアドバイザー意見交換会
研修報告への協力
特定非営利活動法人 宮崎県ボランティア協会 理事・スタッフライター 永山倫太郎
県費の研修で立教大学での全国ボランティアコーディネーター研究集会に初参加し、次年度は自費で愛知淑徳大へ、隔年なら可能という県費で栃木・白鴎大に三回目の参加、願ってもない大阪での開催となり今年度は余裕の船旅でjvcc2015に向かい無事帰還したのでこれまでの派遣とかって同行されたアドバイザー諸氏、もちろん県担当部局への感謝も込めたレポートをする。
「極意はインプロビゼーション」
我が県ボランティア協会は昭和54年の連絡会議の創生期から県社協傘下の任意団体として20有余年の存続を続けNPO法人化から10年を越し 、設立当初から指導を受けた社福大阪ボランティア協会には一方ならぬ影響を受け、今年11月に50周年を祝う今集会の主体団体への賞賛は大きい。いわば、偉大なる先行く仲間としてである。
さて、参加形態として、分科会を選ぶところからわくわく感が生じるが、この「わくわく感」こそが時代考察のキーワードであることは間違いないようだ。今春幾度となく耳に響き、ためらいなく使用する解説者のシンプルな示唆に同感してやまない。数十年格闘してきた活動の秘訣極意がこの二文字の二乗だったとは。
今回は大いに大阪の仕掛けにのっとって、新企画を選ぶのに躊躇はなかった。ワンテーマを深く議論しあうほどの具体的事業展開にここのところ取り組んでいないので切り口の新しさ、大阪らしさにのめりこんでみた。オチは保証しないがオモロイが大前提の活動マインドが一貫している早瀬昇実行委員長、あだ名漫画さんの境地はエバーグリーン表面上は明るくミッションは重層ビジョンであるように思ってきた。そんな永遠の伴走者の彼らから差し出された呼び込み状には日頃大阪で試して一押しの企画ボランティアライフを絡めた
前乗りプログラムまで用意してあり、ネット先着順に入り込み木曜日の鳥飼県議最期の登壇質問を傍聴してもまだ時間があるのでぶらりぶらりで7時のフェリー上の旅人となる。
それで、今回の集会には金曜日朝の神戸からたっぷりと参加できた。長田町のコリアコミュニティカフェ「ナドゥリ」にはシャッターが上がる前に到着、鉄人広場で時間つぶしをする。京阪の文化の底流に大学の仕事や遊びが水脈として流れていることは、同志社の一留学生だった詩人・尹東柱ユントンジュの展示からもわかる。テーマ型カフェなるほどおいしい図書館をコミュニティーカフェは意味していることが楽しめた。携帯充電OK、トイレがアート的だというのが味噌。夕方から集会は始まるというのにアイドリングはすでに始まった。土産に現地即席麺を買い込んだのでリュックが膨らんだが、土産コンクール用のドルチェのクッキーを充電代として女性店主にお裾分けして、もうわくわくメーターは上昇し始めた。
しかし、JR新今宮東改札口17:00のツアー集合場所は20年前の震災当時を思わせる異端の地として釜ヶ崎は迫って来た。とても一人では、まさかカップルでは到底歩けない特別区をフィールドワークとして学生のボランティア参加の導入として企画できる大阪ボランティア協会は偉大なるかな。これって、支援センター長が数年繰り広げた行政職員向けまちあるき発見プログラムにつながる。しかし、統治の根幹を揺るがしかねない特別区、50円の自販機、低価格ホテルのビルディング群、高齢化と保護の張り紙、シェルター、暴動の記憶生々しい警察庁舎、街頭テレビのある公園。問題解決の社会の轍が整理をこばみここにある。ナビゲーターはボランティアスタッフ、女子学生の反応やらが確実に自主性を育むのに手応えを感じ、ボランティアライフに忠実にしっかり生活者となられている。いわゆるセツルメントがボランティアの源流にあり、今のNPO全盛期を迎えている認識は正しい。
また、人間探求としての飛田新地から通天閣の脚下の串焼きでの交流へと流れ、互いの素性も明かした頃には草食でもないもちろん肉食でもない串食系人間、ボランティア像が互いを鏡として浮き上がった。そう疲弊社会に横串を指すネットワーカーたる我々の他流試合が今まさに始まらんとしているのだ。
前置きだけで報告を終えるが、特別に案内してもらったのが味園ユニバースであったことが奇蹟であった。
なお、はしょって表題の「極意はインプロビゼーション」を解題すると、わくわくしましょうよとファシリテーターは呼びかけ、ジャズの即興演奏のようなやり取りが机上でなされるワークショップこそが研修の完成形であることに身を持って納得できた訳である。
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