ニート
歳末の流行語ランキングはいささか盛り上がりに欠けた。個人一押しは「ドローン」なのだが。
さて、事務所で机を並べる誕生日が同じのメスカK氏とシンポジュウムに出かけた。会場が県庁東の企業局ホールということで考え深く挑んだ。宮崎県NPO活動支援センターの井上優氏からの誘いを受け正月気分の明けやらぬ雨後のひなた県らしい好天下の野外のプログラム有の一日充実したワークショップであった。某社の新車の社会的効用を議論しようという斬新なプロモーションを大手広告代理店が仕掛け、グループで来るべき社会への道を真剣に考え合うとい稀有な参加発信型イベント。テスト走行で駅前通過周回コースを宮崎文化本舗スタッフと乗り合わせ、記録のインタビュウに彼女の方が答え「宮崎市内がなお綺麗に観えたウインドビュウ」との感想は封印したまま。他県からの参加もありこれぞワークショップという醍醐味だった。そして2か月後が3.11。未来は後戻りが未だ停まらない。
さて、私的には61歳になった一日ということで、会場内をしげしげと眺め開会を待った。私らの為だけではないが豪華な生花の飾りが雰囲気をやわらげていた。司会はペコであった。講演者は最近テレビの密着取材を受けたという時の女性。半生を織り交ぜスクールソーシャルワーカー職がいかに学校へ行こう!を実践苦闘しているか、ワンツーワンのひきこもり生徒との義務教育復帰のミッションを「私たちは電車に乗せるまで!」とクールに宮崎県西での仕事の模様を驚きを隠せない聴衆に向かい講演された。お目当ての青木一生氏が登場するディスカッションでは、ニート、ニート予備軍を納税者へ育てるという国の施策が課せられた部分は譲れない雰囲気の中ではあったが、本人たちは欠いているものの印象に残る講演会イベントBY九州コミュニティカレッジであった。
義務教育学校外での教育の場の保障も政権が認可の姿勢ではあるが、学校に企業のノウハウをというビジネス感覚が聖域にも及ぶに至り、ボランタリーシーンでの個人立の塾の歴史もあったことも参考になるはずだと家に帰っても家人と子育て及びグループの歴史を振り返るのであった。講師の大田原という同じ名字の看護学生がいたこと、彼女はひむか村文庫に所属し同世代と混じり合い、宮大生にもサポートされ地域の子供と遊び、婦人グループにもかわいがられそれぞれの思春期を遊びで社会を学んだ。様々な居場所がボランタリーに展開されていた。私塾は大手に取ってかわり、それにつれセーフティーネットの目は粗くなり、しかし学校以外での学びとプラスアルファを求めどこの塾という居場所もあふれかえっているのが目につく。
教育の過剰の中で、ゆっくり育ちたい子どもは途中下車しているのかもしれない。不登校新聞からの引用で、生の声を代弁された県精神保健福祉センターの石川氏は「話を最後まで聴いてくれる」ことが一番安心させられた。というメッセージを紹介。先走りし過ぎる電車に勇敢に再び乗り込む子どもたち、やがて彼らがその電車を走らせる。乗らないままの子どもたちだって朝日をあびる時は近い。あちこちで目覚めはかならず訪れよう。
ここで、野海さんの一言。「いっぱい勉強はしなくても良い。」彼は大人になった今、関心と必要のあるエクセルをメスカのアドバイスで勉強を始めた。
さらに二言。「勉強して頭が良くなってもオウムのような人もいるから。」「勉強はしなくて良い。」その眼光のように説得力があるではないか。