吉都線
明日になれば、鉄道で旅する車椅子たち。ファシリテーター講座の交流会で人気者だった坂本夏美さん。自立生活への虎の穴で半年過ごした野海さんの若い女性版となっている部屋に行ってみた。主目的は田中達昭会長の墓参だったが、元YAH!DO事務所、歴史的にはほうれん荘長屋はシークレットでアノニマスな団体事務所も連なっている。これ以上解説してはならないが、夏美さんには後ろにはかって「BARきぬこ」があって人つなぎに懸命な命を閉じた友井絹子さんが住まったことを知ったかぶりした。夏美ちゃんも「私が初参加したふれあいの旅、阿蘇でも二次会に出たのが自慢できる、今の飲み会では外交的になれる私っ!」とキラキラした目をまたたかせた。
そのふれあいの旅が当然の如く鉄路での旅だった頃。京町温泉へ繰り出した。武智秀之さんなど小学生の頃。そんな懐かしい、しかし、鉄道での旅という選択肢が車椅子利用者に難易をかける未来となってしまった。その暗雲をはねのけ、どしどし出現することで社会のあるべき姿を体現させようとこの4月1日でまる一年の法律の可能性をたぐりよせる活動が本年度の終わりを飾る。
差別解消に向け、1から10までの問答をまな板に載せる。率先してそれぞれの意見を出しやすい雰囲気、風をファシリテーターは起こし同じテーブルでの議論の広がりに身を任せる。知らされないことの何と多いことか。狭いタコツボの中でよくも生きられるものだ。その殻を車椅子の出現やこころの病や難病や、感覚が過敏すぎる知覚、キラリと流星を光らせる頭脳の持ち主やらが八百万の神様のように同時に同時代に存在することで開かれる可能性。
そんなことを目指すタウンミーティングが今後3ヶ所で開催される。おためし企画で手ごたえを感じたファシリテーター諸氏と、都城(高崎)延岡、最後の日南(自宅)と旅の一座に加わるのが岩切秀樹さん。野海さんは自立生活のトイレ改造に向けて動き出したところ、彼曰く「いろいろある」。そして、差別解消へ向かわなければならない。