miyazakidarcforum 20th
当協会も後援している「宮崎ダルクフォーラム20th記念」内容が発信された。
日時:平成27年11月23日(月)13時半受付開始/14時開演
場所:宮崎市総合福祉保健センター 宮崎市花山手3丁目25番地2
プログラム
近藤恒夫(ダルク創設者)/ナンシー・セキザワ(海外講師)
外山憲治(名古屋ダルク創設者)
西村直之(認定NPO法人リカバリー・ネットワーク代表理事 精神科医)/仲間達の体験談/ビデオ放映etc
*フォーラム終了後にフェローシップの場として懇親会を予定しております。
お問い合わせ・・・宮崎ダルク Tel0985-38-5099
また、案内文には会場は奇しくも、20年前に初めて宮崎ダルクフォーラムを行った場所での開催となります。とあり、当協会も和室休憩室の湯茶担当をさせていただいた初体験を大切にしまってあることを光栄にも思う。
その少しの記憶をして、このフォーラムの意味に迫りたい。
宮崎DARCとは薬物依存者回復の専門家集団の一翼を担う、稀なる仲間達のことである。世界に太く繋がって自助グループのジャンルを越えたiosなのだと考えたほうが理解しやすいと判断できる。
そんな頼りない理解が20年間かけて知ったことだが、事務所玄関に「この扉の向こうには愛があります」という看板があり愛とはに対する疑問の答えがそこにあることは最初からこれからも間違いのない事実である。
大木さんという名前と宮崎カトリック教会が創設期の立役者として耳にしていたが、開所記念フォーラムから代表のコウが20周年を待たずに癌に命を閉じるまで気を休めることなく依存者へ愛を注ぎ続ける仕事を成し終えたことが真実である。
あの日の午後の数時間、和室で用意されている湯茶、定番のコーヒーサーバー菓子等を点検していれば済むのだったが、気分を悪くし、あるいは湧いた焦燥感を鎮めるためか、座敷で身体を安めながらも身の上を吐露せざるを得ない仲間と家族を見聞した。稀有な初体験である。本会場ではもっとリアルなカミングアウトが壇上でされていたのだろう。俗に言う地獄の釜の蓋を開ける(鳥山敏子ら演劇の基礎づくりで云う)ワークショップであるスピーチが次々とされ、ただ聴くだけ。しかし、自分の魂に同期させるという壺は、葛藤を引き受け赦しを限りなく目指した上で終える。ただ。約束事は他言しない事の一点。
だから、休憩所にはそんなプレッシャーを一休みさせる人たちが入れ替わり訪れた。日々がミーティングと呼ぶこころの作用を見つめ続けるプログラムが中心なので、クリーンの喜びをわかちあい、たたえあい、スリップには寛容に対処する愛の本質の力を育てていくことが生きていることだといつのまにかわかっている。
だから、ダルクの仲間達は切れ味の良い優しさを持って接してくれる。ダルク体系(そんな言い方はなく12のステップのポスターが総てを教えている)からいえば個性を包むなんらかの膜をみんな持っている、その膜の部分を薬物に取り替えた、取り替えられた自分という見方があるようだ。依存の膜が自分を守っているようで、実は個性を窒息させかけている。だから薬物にしろアダルトチャイルドにしろ依存から12のステップで個性のままでいられるような自習を課す。ボロボロになるまで開いたテキストを閉じ、輪をつくり静かな内にミーティングを終える。
先日の96歳の画家の証言はそぎ落とし続けることがアートの力を生むことになるであったが、ミーティングを繰り返しこころをメンテナンスし続け、余計なものを取り除くと愛が見えて来る、そこには泉のような愛があり、パワーがある。少しづつその道につく、犯罪性も巻き込めば量刑も受けた上で、真の自分への回復は何かが際立ってくる。
サバイバーたちは、控えめに愛を求めている、ボランティアとて個性を何か善意で包んで仮想で安堵している傾向を持つものだと考えれば、真剣さに強く答え、回復への待ち時間を見つめ続けたいものだ。西池町に拠点を持ち20年を記念する彼、彼女たちは住所的には一番近い会員でもある。そして今フォーラムは最高峰の講演者たちが愛を教えて下さるめったにない好機である。
そして必ずとったほうが良いクールダウンのためにはコーヒーコーナーにお立ち寄りなればよい。そこにもきっと愛があります精神が。