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平野今朝市さん

2016年8月10日 平野今朝市さん はコメントを受け付けていません

お盆。明日のボランティアを偲ぶ会以外にも、今年逝った人たちを親しみを込め想う。また、過去に活躍した仲間たちとの記憶もよみがえろうというもの。

そんな人々、みーんな役者だったような錯覚さえ覚える。

ボランティア活動の場と称して、あるいは障がい者作業所の日常として、またその生活の中でもとっておきのうるおいの時間の中で、確かに振る舞いそのものが、かたくなに、とはいえ自由に個を演じる役者たちであった。

今回の訃報に接した平野今朝市さんは、鳥打ち帽がトレードマークであった。ある平日のこと、女優のミニライブに勇んでフローランテに駆けつけるとその鳥打帽が歌唱まっ最中でがくんとさせられたり、最近では同じ女優目当てにキネマ館下のデイサービススペース「どんぐりの庭」でもファン度を競い合う好敵手であった。

なかでも、その年齢の加齢度と細やかさの仕事歴がマッチした「奏でる」での素人っぽい演技は時間旅行に巻き込まれる観客たちと舞台とを繫ぐ役割を果たしていた。それは実生活以上のエネルギーを出し現実を越えた現実を見せる芝居という仕事をやり遂げたということだろう。その他、本庄十日町からさらに北に下りひと越えした茶園、深緑庵での野外展のどんこや大成功を機に、絵筆が唸りだしたころの情景、そう大西章弘*もまだいたあの光の中に入り込んでもう帰らないが(㊟*ご健在で新富の自宅での活動)、光は消えない。稲垣さん、野戸さんの奥さん、在る人、会えない人、もう決して会えない人、ここのところはふれあいの旅名実行委員長だった中村幸広らとともに偲んでもというより、祈ろう。その光の中に在り続けることを共に。

奏でるではお爺さん役。写真はこふく劇場「青空」より

奏でるではお爺さん役。写真はこふく劇場「青空」より一寸拝借、ワンシーン

以下のコピペのように、平野さんは2007年からまあるい劇場で活躍し、メンバーと舞台と観客と、そして我々とを繫いだ。

プロデュース公演#12
みやざき◎まあるい劇場公演『隣の町』
作・演出 永山智行

出演 あべゆう・上元千春・濱砂崇浩
[オーディションによる出演者]和田祥吾・森菜都子・深井けい子・平野今朝市  山室曹俉(劇団25馬力)・檜山明子(劇団SPC)・中武悟(劇団一演)・餅原奈々・鬼束雄人(以上・フリー) 他

2007年2月・4月
三股町立文化会館・門川町総合文化会館

2008年2月
明治安田生命MY PLAZAホール(東京)

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